現実的対応 2018 6 16

 よく「北朝鮮の非核化」と言いますが、
現実的ではありません。
 完成してしまった核兵器を解体するのは、
高度な技術が必要なうえに、年数がかかります。
 さらに、北朝鮮は、核兵器の数に関して、
本当は30個もあるのに、20個であると、
「過少申告」する可能性があります。
 こうした過少申告によって、
隠されてしまった核兵器を探すことは、極めて困難です。
税務署が「隠し財産」を探すよりも困難を極めるでしょう。
「閉鎖国家」である北朝鮮を隅から隅まで探し回るのは現実的ではありません。

「核兵器を保有してもよいが、運搬手段を廃棄させる」
 これが現実的な方法かもしれません。
大陸間弾道ミサイルを廃棄させれば、
アメリカに核兵器を到達させる手段がなくなります。
 さらに、中距離弾道ミサイルを廃棄させれば、
日本に核兵器を到達させる手段がなくなります。
 つまり、北朝鮮は、核兵器を保有しているが、
運搬手段がないという状態が、
アメリカ及び日本と「朝鮮人民軍」の妥協点になるかもしれません。

人民軍の不満 2018 6 3
 どの国の軍隊でも、国民生活は気になります。
これは、北朝鮮の「朝鮮人民軍」でも同じです。
 北朝鮮は、人民に多大な犠牲を払いながら、
核兵器の開発を推進してきました。
 これを見ている朝鮮人民軍は、
「国を守るためには、やむを得ない」と、
ひたすら自分自身に言い聞かせてきました。
 ところが、金正恩委員長が、
突然、「核兵器を廃棄する」と言い出したのです。
 これは、軍から見れば、
「国に対する裏切り行為である。
委員長は、アメリカ側につくのか」と思いたくなります。
 委員長は、「先進国から経済支援がある」と言うが、
軍は、「こうした経済支援は、
一部の人が私腹を肥やすために使ってしまい、
人民は豊かになっていないというのが、
今までの歴史である」と言いたいでしょう。

軍事バランス 2018 6 2

朝鮮半島の軍事バランスを考えてみましょう。

「北朝鮮」
核兵器及び大量破壊兵器。
骨董品のような通常兵器。
(中国の人民解放軍(義勇軍)は、
朝鮮戦争が休戦になったので、朝鮮半島から撤退している)

「韓国」
通常兵器は最新鋭兵器。
在韓米軍も最新鋭兵器。

 このような状況で、北朝鮮が核兵器や大量破壊兵器を廃棄すれば、
軍事バランスが大きく崩れます。
 戦争になれば、韓国の圧勝になり、
韓国によって、朝鮮半島は統一されます。
 軍事バランスが崩れた時、
戦争が起こるか植民地になるかというのが「歴史の常」でした。
 このような未来にならないためには、
北朝鮮は、韓国軍の軍縮と在韓米軍の撤退を粘り強く求めていく必要があります。
 北朝鮮の核兵器及び大量破壊兵器の完全廃棄が実現したら、
北朝鮮の通常兵器は骨董品ですから兵器の数に入りませんので、
北朝鮮の武装解除が実現されます。
(そもそも通常兵器は石油がなければ動きません)
 事実上の武装解除になってしまった北朝鮮から見れば、
韓国の軍事力は脅威になりますので、
北朝鮮としては、ひたすら韓国軍の軍縮を求めるでしょう。





































































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